カオルの不定期日記



金子マリさん詩人 2009年08月21日(金)

  2009 8/20 (thu) 19:30pm
今日は久しぶりに夏らしい天気だったのでプールに行った。


オレと「金子マリさん」のことを話そう。
存在は10代の頃から知っていたがライブはちゃんと見たことがなかった。
でも「とても気になるシンガー」だった。

オレがライブハウスに勤めている頃に
マリさんが「ストーミーマンデーで月イチでライブしてる」と知った。
ある日なんの予備知識も持たずにライブに行った。
ベースの大西真さんが知り合いだったので招待してもらった。

ズブロッカを頼みひとくち飲む。
アルコールが胃にぽっと火を灯す。
ライムを絞って指先を舐めてもうひとくち。
脳やココロが少し楽になる。
残りを飲み干してもう一杯頼む。

ライブが始まる。
想像以上に強烈だった。
泣いたと思う。

それからタイミングがあった時によく観に行った。

オレは酒をやめてライブハウスをやめた。
そして「詩人は夜明けにガムを噛む」を発売した。
恐る恐るマリさんに「聞いてください」と渡した。

2005年の秋。
サンバカのゲストにマリさんを呼んだ。
マリさんはシンガーなので演奏はしない。
だからオレと柿島とパーカッションを入れてやった。
オレは猛練習をしたのに大きなミスを何度もした。
(柿島もバーカッションもちゃんとした演奏だった)
マリさんからステージ上で「ちゃんと唄聞いてね」と言われた。
そのことよりもマリさんの「唄を台無しにした」ことが大ショックだった。
マリさんはその日アンコールでキャロルキングの唄を日本語にして
「大丈夫よ。わたしたちは友達なんだから」と唄ってくれたが気持ちは晴れない。

オレはいつか「マリさんにかかせてしまった恥」の借りを返したいと思った。

そして今年「バラッドキング」を渡した。
オレは勢いで「マリさんの下北沢のイベントに出してください。客呼びます」と。

昔のライブハウスには「ノルマ」とかなかった。
(出演者が演奏させてもらうために店に払う保証金のこと。
 現在はそれが主流で逆言えば「金払えば誰でもやれる」ってこと)
「いい演奏をするかたくさん客を呼ぶ」バンドしか出られなかった。
マリさんのイベントには基本的に「マリさんクラス」のヒトしか出ない。
だからオレは「客を呼ぶしかない」だった。それが「スジ」だ。
こっちから頼み込んで出してもらい
ライブはまだまだのオレは「客を集めること」しかできなかった。

もちろん練習もした。
メルマガも出し客を集めた。
予約で40人以上。
でもそれは「当然のカオルのスジ」だ。
(マリさんがせっかく誉めてくれたのにオレは「スジです」と答えた)

リハの時にマリさんに「ラブレターを」と頼んだ。
岩田さんのアコギを借りてマリさんに曲を覚えてもらった。
すごいスピードでマリさんは曲を覚え
コーラスのパートをいくつもやってくれた。
ここでも「シンガーのレベルの差」を思い知った。
どれも素晴らしかったのだけどマリさんは「自分が納得したい」から
その曲だけをリハでやった。

オレの本番がはじまった。
マリさんは客席でずっと観ていてくれた。
ラブレターの時にマリさんを呼び込むと
「あんたカオルちゃんだっけ?」と言った。
これはマリさん特有のジョークなのだが
「いぜんやったカオルじゃない」という意味だ。
ライブの後に「カオルちゃんもいいたい事やっと言えるようになったね」と。
でもリハの時は野球帽だったので「衣装が違う」という意味かもしれない。

マリさんと楽屋でふたりで色々話したのだがそれは内緒。
でも「人生とはひまつぶし」という「互いの持論」が同じで
おれは嬉しかったことだけは書いておく。(自慢??)

終演後にマリさんから「このイベント年3回ぐらい出てよ。
 次は1月。リハをしよう」と言われた。
嬉しくてオレは3cmぐらいジャンプしたかもしれない。

そしてその夜にマリさんからメールが来た。
「今夜はあなたの『生きる誠実性』を証明できた素晴らしい
 サタデイナイとだったのではないだろうか。マリ」
生きる誠実性ってのがオレには実はよくわからないのだけど嬉しかった。

そんでリハをやるのはわかったけど
オレがマリさんの曲を覚えるのか
それともオレの曲にマリさんがもっと参加してくれるのかがわからない。
その両方かもしれない。
だからオレは「どの曲やるんですか?オレの曲ですか?
 マリさんのヤツだったら先に言ってくれれば練習しときます」とメールした。

返信が来たのだがよくわからない。
「いま、蘇生治癒してますうた。待ってて〓」
マリねーさん。
何度考えてもわからないのでひたすら待ちます。

マリさんとのあれこれは「2005年の日記」にも書いてあるので。

22日のストーミーに行ってくる。
狙いは「お墨付きをもらいに」だ。
こんなことを考えている。
これから「カオルの表記」を「チンピラ詩人カオル(金子マリ公認)」としたいから。

とにかくチャーミングなコドモのような素敵な女性だ。
唄い続けながらふたりのオトコを産み育てた。
役者でありRISEのリズムチームでもある。
すごいなあ。

カオル。
精進いたします。
悲願に至るその日まで。
彼岸に至るその日まで。
ヒマをつぶしながら。

あちょー。
 


- Web Diary ResVersion ver 1.09 -