カオルの不定期日記



清志郎詩人 2009年05月04日(月)

  2009 5/3 ( sun ) 14:00pm
「曇り空」の「見本」のような天気。


深夜に友人から「忌野清志郎さんが死んだ」と電話があった。
それからオレはなんとなく胸が「しくしく」と憂鬱で
空も曇っているし勝手に「喪中」なカンジだ。

清志郎さんとは面識がないし
プライベートのことはまったく知らない。
音楽や雑誌やテレビなどの清志郎さんの「言動」にしびれた。
なにか「不良性」のようなモノが好きだった。
いつだって「権力 ブルジョアジーの対極」にいて
ストレートにそれらの醜悪にケンカを売っていた。

15歳ぐらいで存在を知って
夢中でレコードや雑誌を集めた。
髪型やメイクをマネしてRCのカバーで文化祭に出たりもした。
だけど髪型の評価は「長渕剛みたい」でオレは憤慨で
せめて「ロッドスチュワート」と言って欲しかった。

オレにとって清志郎さんはずっと「アイドル/偶像」だった。
だから胸がしくしくする。
例えば。
先週はおこづかいが足りなくて買えなかったオモチャ。
くすねたカネを握りしめて駄菓子屋に走る。
しかしそこにあるはずの店がない。
「ああ坊や。ここのおばあちゃんはおととい死んじゃってね。閉店だよ」

テレビやインターネットで「清志郎さんのニュース」は
意図的に排除している。
彼の軌跡が2分ぐらいの映像にまとめられて
コメンテーターが適当なコメントをして
「次のニュースは激安高級グルメ ゴールデンウイークに!」とか
そんなヒドいモノは見たくない。

清志郎さんが「もっと生きたかった」のか
「もう充分だぜベイビー」なのか知らないけれど
オレは「先輩。ご苦労様でした。
    勝手に受け継いだロック魂を胸にカオルは唄います」
そういうコトバしか浮かばない。

どんな病気だったのか詳しいことは知らない。
ただ「清志郎さんの新作とライブはもう見られない」という事実があるだけだ。

たまたま偶然にオレは5/1と2日に
iPodで清志郎さんの唄を聞いていた。
トランジスタラジオはやっぱりいい曲だった。

「授業をサボって 陽のあたる場所にいたんだよ
 寝転んでたのさ 屋上で タバコの煙り とても青くて
 内ポケットにいつもトランジスタラジオ

 彼女教科書広げてるとき ホットなナンバー空に溶けてった
 あー こんな気持ち うまく言えたことがない ないやいやい」

本当に屋上で吸うタバコの煙りは青いんだ。
トランジズタを持って授業をサボってそんな風にしたら
先生に見つかってオレたちは停学になった。
しばらくしてまたオレはトモダチを屋上に誘ったけど
「もうこりごりだ」ってことでオレはひとりでやっていた。
また見つかって停学になった。

「多摩欄坂」という曲はたまにライブで唄っている。
このHPのトップページの隠しトラックには
「スローバラード ライブ(ピアノ 染谷俊)」があったような。
清志郎さんが金子マリさんに書いた「ダンスミュージック☆あいつ」も
「彼女の笑顔」も大好きだ。

タイマーズも好きだった。
(清志郎さんはそのバンドでは「ゼリー」と名乗っていたが)

「ヘヘイ ウイ アー タイマーズ
 タイマーが切れたぜ 大麻がきれたぜ」

オレは清志郎さんの「やらかしてくれるカンジ」に憧れている。
オレは清志郎さんより長く生きて唄い続けたいと想う。

清志郎さんはもう別の場所で
先に逝ったバンドマンとセッションをしてるんじゃないかな。
それでいつかそれを録音して
下界にCDの雨が振る。
悪いヤツはそのCDで大怪我をする。
ヨイコはそのCDでダンスを踊る。

ベイビー。
くよくよするなよ。
よくある話さ。
誰にでもある話さ。



おしまい。
 


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