カオルの不定期日記



8年目詩人 2009年04月30日(木)

  2009 4/30 (thu) 17:30pm
まだ空は明るい。気持ちのいい風だ。


毎年この時期に必ずオレは「断酒日記」を書いている。
2002年の5/1からずっと酒を飲んでいないので
今年で8年目に突入となる。

あまりデカいコトは言えないけれど
「たぶん。オレは。当分は。
 酔った勢いでの事件は起こさないだろう」
「たぶんオレは。しばらくは。
 あの時は酔っていたからという言い訳をしないですむだろう」と。

酔っても乱れたり暴れたり
豹変したり前後不覚になったりしないで
美味しいお酒をチビチビ飲みながら
仲間や家族と穏やかな時間を過ごし
「そろそろ帰ろうか」みたいなカンジで飲めるヒトが本当にうらやましい。

オレはアルコール依存症という病気だ。
治らない病気だけど進行させない方法はひとつだけある。
それは「絶対に酒を飲まないこと」だ。
8年とか10年やめていると「錯覚する」んだ。
「オレはずっと飲まないで来たから
 そろそろ普通の人のように飲めるかもしれないぞ」と。
「酒を飲む→超楽しい ストレス激減 脳が麻痺してラクチン」
この図式は脳にはインプットされていてその回路は「消滅しない」んだ。
二日酔いのことはすっかり忘れている。
「飲んでダメだった日の方が多い」と考えられずに
「楽しく飲めたこともある」という自己正当化。


この病気を詳しく知りたいヒトや
自分や家族や仲間に「??」だったら下記のHPを読んでみて欲しい。

http://ja.wikipedia.org/wiki/アルコール依存症 ウィキペディア 基礎知識
http://www.ieji.org/misc/alcoholism.html すごく丁寧に「患者」が書いてる
http://www2.wind.ne.jp/Akagi-kohgen-HP/AL.htm チェックリストなどあり

オレは最初の3年ぐらいは「抗酒剤」というクスリを飲んでいた。
一般的には「ノックビン/シアナマイド」というクスリで
少しでもアルコールを飲むと急性アル中のような症状になり
気持ち悪くて酒を飲めなくなるクスリだ。

オレは試した。
抗酒剤と酒を併用してみた。
確かにビールをコップ半分ぐらいで心臓がバクバクするけれど
2本ぐらいなら気合いで飲める。

でも「罰則で断酒」というのはオレには合わなかった。
それは「怒られるから遅刻しない」という発想と同じだ。
「遅刻したら誰かに迷惑がかかる」にならなければダメだ。
だからオレは田村君と「約束」をした。
それがオレのなによりの「クスリ」だった。

オレは抗酒剤をやめた。
断酒会やAAAも性に合わなくて2度しか行っていない。
(断酒会などは最低6回の出席を奨励している。
 どんなクスリや病院よりも
 「断酒継続率」は断酒会/AAAがいちばん効果がある)

断酒仲間に元黒夢/sads 現在ピズム/ダストンボーンズの
ドラマー満園英二がいる。「断酒会派」だ。
彼の方が半年ぐらい後にやめたぐらいでそんなに断酒歴は変わらない。
アイツも断酒後はしばらく鬱状態になった。

英二とこんなはなしをしたことがある。
「オマエは無人島にひとりだっとしても酒を飲まないのか?」
「飲まない」と英二は即答した。
オレは「たぶん飲まないと想う」と言った。

草gさんの事件を知ったある人が言った。
オレの「アル中全開の惨劇」をリアルタイムで見ていた人だ。
「アレで逮捕されちゃうんだったら
 カオルさんは100回以上逮捕されてますよね」
オレは苦笑いしながら「50回ぐらいじゃないか」と言ったけど
「100でも少なめに言ったんですー」と笑われた。

タバコの副流煙も怖い。
アルコールはいろんなカタチで「いのちや関係」を壊す。
オレは運がよかった。
「死ななかったし殺さなかったから」だ。
でも「酔った勢いでつけた傷」はいまでも背負っている。

酒を飲んでる時は甘い物を食べなかった。
ケーキは敵だった。
でも断酒したら甘いのもが欲しくなった。
酒で補っていた脳の血糖値が下がったのもあるけれど
やはり「そういったモノに依存」する回路のせいだろう。

ウツで寝てばかりの時は
「甘いパン チョコレートばかり」食べていた。
精神的病を抱えるヒトはジャンクな食生活になりがちだ。

でもなぜ「甘いもの」なんだろう。
どうして「豆腐をむさぼりくいてー」とか
「キャベツを丸ごと1個食べたいよー」にならないのだろう?
ケーキなら丸ごと1個食っちゃうくせに。

明智さん。どうしてですか?

また毎週。
 


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