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2009 3/19 ( thu ) 22:08pm 風がつよい。
冬になりかけた頃に渋谷に打ち合わせにいった。 写真家のミラクールと偶然逢った。 ヤツはなにかひらめいたらしく 突然「屋上で撮影をしましょう」とEASTのてっぺんに連行された。 ミラクールの指定した場所に立ちアクビをしたり タバコを吸ったり下界を眺めたりしていた。
それはなんだかいい写真になった。 ミラクールはそれを大きい写真にして燃やした。
しばらくしてまた連絡があり「レインを撮りたい」と 古本屋まで来た。 レインはビビって隠れていたが数枚すごくいいのが撮れた。
そのまま渋谷に連行された。 センター街や109や「いわゆる渋谷」で写真をたくさん撮った。 写真詩集の「あとがき」にも書いたのだけれど オレは「渋谷で被写体になった」のは何回かある。 でも他のカメラマンは「渋谷とわからないロケーション」を選んだが ミラクールは「渋谷バリバリ」のところを選んだ。
ミラクールは渋谷でのワンマンなどライブの写真も撮ってもらった。 たくさんいいのが撮れたのだけど「これどうすんの?」ってなり じゃあ写真集にしようとなった。
何度も写真を並べ替えたりレイアウトを考えてるうちに 「短い詩と短い小説が必要だ」とオレは想った。 それで「フォト&ポエトリーブック 写真詩集」になった。
コンピューターの技を使ったり プリントされた生写真をオレは破ったりハサミで傷付けたり なんともおもしろいものが出来た。
ぜひこれを「本にしたい」と調べたがけっこう高額だ。 オレの後輩の印刷屋を優しく恐喝した。 「もっと安くならないのか。例えば社員割引制度を使うとか」 「あの。すでに使っております」
それじゃあ「定価はいくらにしようか」と相談した。 「オレは人気がなくて音楽じゃなくて写真集だと たぶん30冊ぐらいしか売れない。 経費で割ったら1冊1万とかになるぞ」 プロデューサー田村が「ワンマンの来場者にプレゼントはどうですか?」と。 オレは笑った。 「それがいい。4500円ものチケット代をとるんだ。 ドリンク&写真集付きにしよう。どうせ赤字だ。 世の中はみんな景気の悪いカオしてるから オレたちは景気よくやろうぜ。 客がくれば来るほど赤字なんて笑えるぜ」
誕生日ワンマンでプレゼントする写真詩集には「サインなし」にする。 どうしてもサインが欲しかったらもう1冊買えだ。 通販や他のライブ会場でも売るが値段は「1000円以上」だ。 価値判断はオマエに任せる。 1000円で買ってくれても1億で買ってくれても オレは同じサインをするぞ。
たぶんみんなが想像しているより「30%増しぐらいの上出来」だと想ってる。
制作する過程でたくさんの「試し刷りの紙」が出た。 ゴミにするのはもったいないから 最後のページにそれをオレが適当マシーンで切り抜いて 三日月やハートのカタチにして貼付けようと考えている。
特に「タイトル」はないんだけれど たぶん「人類が初めてついた嘘ってなんだろう」になりそうで でも巷では「タバコのヤツ」とか言われるんだろう。
シンガーソングスモーカー。
ピース。 ラブ&スモーク |
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