カオルの不定期日記



M詩人 2008年11月18日(火)

  2008 11/17(mon) 18:00pm
「どちらかに決めろ」と言われたら「いい天気」だったかな。


19日にプロモーションビデオの撮影がある。
監督から「カオルさんエレピありますか?」と訊かれ
「ぶっ壊れてるのと使えるヤツとふたつもってます」と答えた。
監督は「音は必要ないから壊れてるヤツを白くペイントしてください」

オレは白いペンキを買ってきてベランダで塗り始めた。
なんだか楽しくてタイトルは忘れたけれど昔よく口ずさんだ唄を口笛しながら。
が。
好事魔多し。
それが「使える方に塗ってた」というの気がついた時にはすでに遅く
電子頭脳や「水分厳禁」な場所も場所も白ペンキべとべとに。
アメリカ人とかだったら両手を広げて
ペンキのカンを蹴飛ばしながら「oh my GOD!」とか言うのだろうが
オレは「わたしの神様」は持ってないので
白けた薄笑いをレインといっしょに。

オフイシャルHPに長い長い長い長すぎるメールが2通来た。

2通とも同じヒト。
「自称ダイアリーで痛烈に批判された、アンケートの書き主、Mさん」だ。
今回も匿名でメールアドレスもなし。
返信もできない。
だからこの場を借りるしかない。
「HPには載せないで」とのことだったが「200分の7行だけ」抜粋。
文章の前半は「謝罪」で中盤は「誤解を解きます」になり
終盤は結局「それでもこれだけは伝えたい」的なカンジだった。

以下Mメール抜粋。

「うそだと思ってどこか「気」の流れの良いところに行ってみて下さい」

「Kaoruさん見てたら、弱さゆえに才能があるにも関わらず、
 もがき苦しむ場所に行ってしまった人。そしてそれ故に潜在意識
(本人の「意識」としては自覚できない、本質の奥深い場所とでもいいますか)が、「早く助けて」と叫んでいる、そんな印象を感じました。強くなること・・・あえて言うならば「自分を大切にすること」でしょうか。
分かるときがくるまで分からないし、分かろうとすれば必ず分かると思います」

頭痛が痛い。
煮えくりがはらわたかえる。

前回は「返信形式」でやんわり「撤退通告」したつもりだが
通じていないようなので今回はストレートに言おう。直球ど真ん中。

Mへ。

「オレはよ。
 冗談でも本気でも『悪いモンが憑いてるからお伊勢さん行って!』
 とかいう『コトバのチャンネル センス 美意識』があるヤツとは
 まったく交流をしたくないから2度とめんどくせーご意見申し上げんなよ」
なんだよ。
うざったらしーからほっといてくれって言ってんだよ。
オレは冬眠の支度をする熊さんの次の次ぐらいに忙しいから
「新興宗教勧誘的戯事」に相手してる時間が面倒なんだよ。
頼む。
もう許してくれ。
キミはキミの惑星でキミと波長の合う人間とエアロビクスでも踊っていてくれ。

彼女は(20代後半OLだそうだ)「ジャンジュネ 泥棒日記」とか読んだら
きっと吐いちゃうんだろうな。
アレンギンズバーグもウイリアムバロウズも知らないんだろうな。
彼女(M)いわく。
「だからこそ「光」も歌える歌手が語る「闇」は説得力を持つように思えます。サザンオールスターズみたいに。てな感じです。
先輩、色々とすみませんでした!」だそうだ。
オレも桑田さんの「孤独の太陽」は大好きだよ。
でもオマエは嫌いだ。
それにオマエの先輩じゃない。
ただのアカの他人だ。

オレの新曲の最後の1行は
「明日で世界が終わるとしてもオレは名もなき花の種をまこう」だよ。

とにかく。
オレは「だまされたと想って」とか「嘘だと想ってやってみて」って表現が
戦争とカラオケの次に大大大嫌いなんだよ。
ヒトの潜在意識や「気」とかそういうのが見えるなら
OLなどやめてインチキ霊媒師とかやった方が儲かるんじゃねーのか?
だいたい。
〜本人の「意識」としては自覚できない、本質の奥深い場所〜
これなに?
「無意識」ってこと?
イド?エス?超自我?
ユング/フロイト/プルースト?

オレはよ。
Mの言葉を「分かろうとする気がゼロ」だから絶対にわからないだろう。
だから「分かる時」はオレには来ない。
「自分を大切にする」ためにはこのような「下劣 愚劣 ヘーこいてプー」のメールを暴言でぶっ壊すしかない。
マシンガンが合法なら7万発ぐらい連射したい気分だ。

Mよ。頼むからもうオレに何も言わないでくれ。
オレは勝手に「もがき苦しむ場所でもがもが」してるからよ。
自分で自分の弱みを握りしめてなんとか楽しくやってくからよ。
こんなバカなオトコを相手にしないでくれ。
これでもずいぶん断酒以来いろいろがよくなったんだ。
でもな。
Mのようなオタンコ文章読んでるとまた沈んじゃうんだよ。
な。
頼む。
オレを助けたいなら「ずーーーーっと放っておいてくれ」だ。
それよりイラクとか行って地雷撤去とかしてこい。
きっと痩せるぞ。

オレの愛する黒猫のレインがいればそこが「いい気の奔流」なんだ。
そう言えば夏ぐらいにオレを密告したヤツから
「樹齢3000年の杉の木の写真」が送られてきたな。
「とても生命力のある樹だそうです」と。
「その場所はとてもよい気が流れている」と。
オレは「それを照らす40億年ぐらい輝き続ける太陽の方が好きだ」と答えた。
そういう「ブランド」が大嫌いなんだ。

ヒトは。
闇が怖いから光を求めるのだろう。
絶望しているから希望を探すのだろう。
ひとりじゃやれないこともあるけれど
「ひとりでやりたいこと」もあるのだろう。

カオルには「悪いものが憑いてる」だと?
そんなの自覚あるよ。
ガキの頃にさ。
「アリの巣にコーラ流し込み」とかしたからよ。
自分が生き延びるためにたくさんの「いのち」を食い散らかしたしよ。
オンナもたくさん泣かせた。
水子だってたくさんいるかもだしよ。
タバコをポイ捨てして微生物を焼き殺したりもしたしよ。
ミミズに小便もかけたしな。

オレは。
善と悪。
裏と表。
神と悪魔。
天国と地獄。
そういう「2元論的な考え」が大嫌いなんだ。

オセロのチップは好きだよ。
あれは「黒と白」だからな。
裏でも表でもなく黒と白。

リンダ。
「裏通りのリンダが カラダを売るのは土曜日の夜だけ
 他の日はひとりで 本を読みながら静かに死ぬのを待ってる」
でもリンダは「またダマされるかも」と想っても
つい「自分のメスを刺激するオトコ」に惚れてしまうんだろう。
そして「今度こそ運命のヒト」と想うのだろう。
オレはヒトのそういうタイプの「愚かさ」は好きなんだ。

Mよ。
もうメールとかすんなよ。
どうしてもまだ何か言い足りない事があるのなら
「虹の理論 中沢新一(新潮文庫)」を熟読してからにしてくれ。
そしてもし本当に「よい気の場所」があるのなら。
「そこまでの旅費と滞在費と食費(5人分5泊)」を現金で送れ。
本当は100人分と言いたいところだが
OLだから5人分にまけとく。
オレの周りには星の数ほどもがき苦しんでいるヤツらがいるんだ。
たぶん「カオルの傷の50倍ぐらい」の。

オレは。
いちばん底の方で暮らしているから
水面を見上げてあぶくを吐くんだよ。
光に照らされてそれは希望とそっくりのカタチだよ。

卑怯な手だがこの文章はこう締めくくる。
「Mさん。もっと想像力を働かせて物事を様々な角度から見てください。
 ドーナツの穴は空白ですか?「空白という存在」ですか?
 分かるときがくるまで分からないし、
 分かろうとすれば必ず分かると思います」

おわりじゃー。
 


- Web Diary ResVersion ver 1.09 -