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2008 1/8(tue) 20:30pm
レインとひだまりで揺れていた。
ギタリストの「ミノル」が死んだ。
どう書き始めようか迷った。
友人・知り合い・仲間・顔見知り・同病者・理解者など。
どれも相応しくないようで「ギタリスト」にした。
死因は「事故死」らしい。
詳しくは「個人情報がどーの」で警察は教えてくれないらしい。
葬式も終わったらしい。
風のウワサ。
いちど１曲だけ共演したことがある。
ミノルが主催した2005年のCLUB24 WESTでのオールナイトイベントだ。
ミノルは躁鬱病で躁状態の時によく電話があった。
「カオルさん調子はどうですか？ウツですか？」
「そうなんだよ。ミノルはウツか？」
「そうです（躁？ Yes？）」
躁とかウツとか「そう」とか「打つ」とかわけわかんなかったぞ。
2007年11月の「六角橋商店街闇市ライブ」に来てくれた。
「ボクもピアノを始めたんです。
カオルさんのピアノって習ったヒトには弾けないですね」
「誉めてんのか？まあいい。もうギターは弾かないのかよ？」
「入院の時に暴れて手をおかしくしちゃって
指が３本ぐらいしか動かないんですよ」
「じゃあオレのピアノと一緒じゃねーかよ」
「カオルさんのピアノはまるで〜〜〜〜みたいですね」
オレはその「〜〜〜〜」を忘れてしまった。
「永遠の謎」が増えた。
いわゆる「予知夢」とか
「虫の知らせ」とか不思議なことはなにもなかった。
あったのかもしれないけれどオレには感じられなかった。
そもそも「そういうこと」自体が存在しないのか
「カオルには伝えなかった」のか。
オレは「死因」にはほととんど興味がない。
とにかくミノルは死んだ。
この「現実（リアルワールド）」から消えた。
そしてこの世界は「ミノルなし」を前提に回転していく。
ブイーン。
ミノルは音楽にかかわっている時。
特に「自分の主催したイベント」の時は楽しそうだった。
逆を言えばそれ以外の時間は苦しそうだった。
そんなに多くの時間をいっしょに過ごしたわけじゃないけど
オレの印象はそうだ。
今日の午後。
レインとひだまりでぼんやりしていた。
電話が鳴った。
「行方不明だったいわたかずき君が見つかった」
オレは「よかったな」と想った。
また電話が鳴った。
「ミノルが死んだ」
やっぱり「神の順番と基準」がわからねーなと想った。
以前ミノルがMDをプレゼントしてくれた。
それは「ある日のカオルライブ隠し録り」で
ミノルが「デジタルとかワザで編集した音源」だ。
「自信ありますよ。詩人と天使が絶品ですよ」
なんだか照れくさくてもらいっぱなしで聴いてなかったのだが
探して聴いてみようと考えている。
オレには「哀悼」とか「ご愁傷」とかのコトバがよくわからない。
ただ「ミノルがラクちんだといいな」とだけ想う。
いずれにしたって。
「１００年過ぎたらボクらのいない街」なんだ。
オレたちは順番や状況はいろいろだろうけれど
１００年過ぎたら「そっくりいなくなる」んだ。
悲しいとか。
虚しいとか。
寂しいとか。
知らねーよ。
楽しい瞬間を増やして。
それがダメなら嫌な時間を減らして。
「真剣に自分の美学を抱えて」生きていくしかない。
自己満足だ。
「自己」が「満足」しなきゃオレは嫌だ。
〜結局ミノルはドジ踏んで
ギターを捨てておさらばさ
もう２度と逢えないかもな 〜
また。 |
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