|
2006 8/25 (fri) 17:00pm 涼しい一日であった。
おとといも昨日も原稿を書いたり労働をしたので 便宜上「いつの間にか夏休みは終わったぜ」と考えている。 全然休んだ気がしない。 だからまた改めて夏休みをとろうとかなと考えている。
チカゴロのカオルは不意に立ち止まって空や店の看板を眺めたり 駅前のベンチなどで人々や世間を見つめることが増えた。 なぜそんな「クセ」がついたのか自分でもわからない。 いまさら「現実」というモノを認識し「折り合い」をつけようとしているのか。 「仲間」を探しているのだろうか。
商店街のベンチでぼんやりしていた。 鳥のさえずる声が聞えた。 洋食屋の店先に鳥カゴが置いてあり 中にレモンシャーベットのような色をしたカナリヤが1羽。 近寄って口笛を吹いてみた。 カナリヤの節回しをマネして。 カナリヤは小首をかしげながらあたりを「コクコク」と見回している。 「仲間」を探しているのだろうか。
「炭坑」が世界中で盛んだったころ 炭坑掘り達はその深い穴の先頭にカナリヤを連れて行ったらしい。 カナリヤは有毒ガスにすごく弱いので「ガス探知器」のかわりに。 「お。カナリアが死んだぞ。よし。今日は撤収だ。ガスが出てるらしい」
確か「ポリス」のアルバムにそんなカナリヤの唄が収録されていたはず。
よく見るとカナリヤは羽が人工的にカットされている。 カゴの中で飛んで怪我をしないようにかな。 逃げても飛んでいけないようにかな。 オシャレのために? それは「犬のパーマ」のように愚劣だろう。 でも生前に「自分の銅像」を建てて喜ぶ輩もいるような社会だからな。
「価値観」の問題? 違うな。「品性」だ。
「誰か」が「どこか」でカナリヤを捕まえてくる。 「適当な値段」でペットショップに卸す。 それをまた誰かが「販売価格」で買う。 恐らくは「カゴとエサ」を一緒に。 そして「カナリヤらしい名前」をつけられ 飼い主に愛され羽をカットされ もう一生空を飛べないまま 鳥カゴの中でその生涯を終える。
そんな事を考えていたらとても哀しくなってしまった。 そしてそんな事を考えても「一銭にもならない」事に。 プレジデント達は「時間の無駄」と言うだろう。 いや。「それを言う時間さえ惜しむ」だろう。 経済を活性化させ我が社の企業価値を上げなくては。
オレの羽はカットされてしまったのだろうか。 いや。羽は天使にあるもので詩人にはなかったんだっけ。 そんな唄が「カオルのアルバム」に収録されているはず。
唄を忘れたカナリヤ。 より。 羽を切られたカナリヤ。 の方が。 圧倒的に哀しい。
おしまい。 |
|
|