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2005 5/27(fri) 20:00pm 日が長くなってきた。でも夜は肌寒い。
そりたと暮らしていた町まで散歩に行ってきた。 積極的な理由がある訳ではないのだが 「散歩の目的地」が欲しくて「昔暮らしていた町」を選んだ。 「始って去られて暮らして追出された」町。
案の定「ヤツらのセンスで町は塗りつぶされて」いた。 そりたを埋めた場所にはでっかいマンションが建っていた。 防犯カメラ・自動ドア・オートロック・退屈そうな管理人。 こんな大きさのビルディングだから たぶん「基礎」もしっかりしている。 その工事のためにそこらじゅう掘り起こして 「そりたの骨・記念品」も粗大ゴミ(燃えるゴミ?)として 「横浜ベイスターズファンの産業廃棄物係」が処理したと考えるのが妥当だろう。
駐車場から「そりたの好敵手」そっくりの猫が登場した。 カオルのタバコも嫌がらなかったし ニオイを嗅いで「にゃお」といったので とりあえず「ひさしぶり。住み心地はどうだい?」と訊ねてみた。 しばらくすり寄ったりしていたがアクビしながら「どっか」へ行った。
そこから歩いて6分ぐらいのところに川がある。 散歩しながら「大量の猫を飼っていたホームレスのおじさん」の 存在を想いだしてプラ〜ッと行ってみた。 悪い予感がしていたがブルーシートの家は「強制撤去」されていた。 しかしカラーボックスぐらいの「猫小屋」があり 覗いてみると猫がいた。 オジサンは「せめて猫小屋」ぐらいを残して「撤去」したと考えるのが妥当だろう。 その小屋には母猫と生後1っか月ぐらいのチビが5匹ぐらいいた。 1匹拾っていこうかなあと。
でも「なにかいけない」気がした。 そうか。そうだ。「カオルは猫を選ぼう」としている。 「好みの柄・健康そうな猫」選ぼうとしている。 「選ぶ?」
黄昏ていく夕陽をあびながら カオルは黄昏ながら家路についた。 もうすぐ家だ。タダでお湯が出る家だ。 ママがご飯を用意してくれている家だ。
せめて家に着くまで恥ずかしそうに うつむいて黄昏ステップで帰ろうと想った。 なんとなく「胸を張る」気分じゃなかったから。 こんなときカオルは心底「オンナ」が欲しくなる。 「性欲」とは違う。顔をあげたとき「見ていてくれる女子」が。 腕や肩を組んでくれていれば素晴らしすぎる。 「迷子なカオルを見つけてくれた微笑み」で。
ちっ。カオルよ〜。オマエ何様だよ?神様ぶってんじゃねーぞ。 偉そうに。たかが人間のクセに。バツいちのクセに。 なにが詩人じゃ?ピースじゃ?夜の川原は寒いんだぞ。
こんな「気分」を 唄にするチカラをカオルは早く身に付けたいと。
にゃおにゃにゃ。(おしまい) |
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