カオルの不定期日記



今日も電気いっぱい 2003年08月29日(金)

  2003 8/29(fri)  ずいぶん暑かった気もするがほとんど寝ていた。


千葉LOOKの次の日はさすがに疲れていた。
キズの痛みもあるが体力が落ちてるので眠い。
26日朝イチで病院に行き医者に昨日の報告。
「思い切りやっちまいました。痛いです。」
「明日もやるんですよね。止めても。」
「はい。25やって27日飛ばすわけには行かないので。」
「ふう。じゃあ痛み止め出します。なるべく静かな曲で。」
 
関内の病院へ移動中曲順を考える。
同じ選曲は嫌だったし 戦友FABヤマカゲ君の前でダサいところは見せられない。
突然ロザリオのアイデアが浮かび待合室で書き上げる。
よし骨はできた。あとは当日のリハだな。
 
夕方家に帰ると飯も食わずそのまま朝まで寝てしまう。
ヒゲを剃りいちばん腹を締めつけない衣装を選んでかばんに詰める。
気分を高めるために朝からジミヘンドリックスとセロニアスモンクのDVDを見る。
セロニアスモンクはとてもかっちょいい。
ドンキーホーテで1500円で売ってるからみんなも見るとよい。
 
ステージに上がると大きな拍手が。
「カオルです。今日も電気いっぱい使います。電子ちゃんゴメンなさい。」
声は案の上出てないが悪くない滑り出しだ。
客席の声援も嬉しい。椅子もびっしり埋まっている。
だが可愛いとの声には心底照れる。
「バカ野郎。オレは39だ。熱じゃないぞ。」
 
本当に楽しかったがヘトヘトになった。
終演後はタバコを吸ってロボットをずっと書いていた。
「ドクターからは重いモノ持つなと言われてるのでCD持って帰りたくない。」
そんなMCの甲斐あってかCDも売れた。
サインを頼まれたので嬉しくてロボットの絵を描いた。
1枚とても上手に書けたのであげるのが惜しくなった。
 
しばらくはアジトでキズを癒す。
そしてまた唄う。ロボットの絵も描く。
そして重くて持てなかったトロ君(8kg)を抱っこしたいと思います。
 

病み上がりの夜空に 2003年08月28日(木)

  2003 8/28(thu)  一日中寝ていた。涼しかったような気がする。


25日のライブはどうしてもバンドでやりたかった。
しかし手術後の経過が悪くキズは痛いしメンバーも医者も渋い顔をする。
「バンドだと力むので弾き語りにすれば」
「朗読とバンドで1曲」などいろんな案が出た。
とりあえず当日の医者の判断と体調で曲順等は決めることにした。
 
ライブが沢山つまってるしキズが悪化しては元も子もない。
百も承知だがオレは密かに前日にバンド用の曲順を決めた。
戦友千葉LOOK斉藤ヒロシの前でダサいことはできない。
もちろん次がんばればいいのかもしれない。
でも明日は来ないかもしれない。
事故・戦争・犯罪・天変地異など世界は様々なトラブルにあふれている。
そう明日は来ないかもしれないのだ。
 
結局予定通りの曲順でライブをやる。
「横浜から来ましたカオルです。
 最近手術したのでちんこつるつるです。」
ステージ上から客席とメンバーの写真を撮る。
途中2度強い痛みに襲われたがもう船は出ている。
4曲唄い切って楽屋に帰る。
ベースのロビンが言う。
「今日初めてカオルさんとやってて鳥肌たちましたよ。」
なんだ始めてかよと思いながらも
ロマンチスト度ゼロのロビンの台詞なので素直に喜ぶ。
楽屋で対バンの人にバンドの写真を撮ってもらう。
4人で撮ったのはこれが最初だと思う。
 
次の日朝9時から病院2軒なのだが
楽しいので2時過ぎまで千葉で打ち上がる。
そこの居酒屋には「ロシアンルーレットたこ焼き」というのがあり
ひとつだけ激辛が入っている。
オレはキズによくないからと辞退するが酔ったメンバーは聞いちゃいないので
仕方なくチャレンジする。
1度でやめると思ったら計3回辛さの倍率を上げてやった。
オレは運がいいのでセーフだったが
ロビンが辛さ5倍のを喰って泣いていた。
 

ロックンロール鬼門組 2003年08月16日(土)

  2003 8/16(sat)  3日連続の雨。台風が近づいているらしい。


腹がとても痛い。
手術前より痛いぐらいだ。
ライブも10日後だ。
なのに暇を持て余し仲間を呼びつけて
マージャンをやってるカオルのバカ。
 
痛いのもツライがトイレで踏ん張れないのがツライ。
下剤とドクダミ茶を大量に飲む。
タバコも4箱ちかく吸った。
他の4人も全員吸うのでフォグランプをつけないと前がよく見えない。
 
手術前後に見舞いの手紙やメールをくれた人ありがとう。
ほとんど返事は書けてないけど全部有り難く目を通している。
たかが脱腸なのに本当にオレ様は幸せな野郎だ。
 
麻雀というのは中国の王宮の纏足にされた女性達が
考案したと一説では言われている。
壁を崩して外にでたいという願望の表れ。
牌の種類で「白・發・中」というのがあるが
それぞれ色は白・緑・赤だ。
お金ではなく化粧品を賭けてゲームをしていた。
白は白粉。緑は眉墨。赤は口紅を表しているそうだ。
 
オレの敬愛する阿佐田哲也氏の「麻雀放浪記3」に
こんな文章がある。
「私はしきりにドサ健が懐かしかった。
一度として他人と馴染んだことのない、
あの性格破綻者の博打打ちドサ健が、
今どンな顔をして暮らしているのだろうか。
 (健さんーー俺たちゃ、ギャングだものな)
 私は感傷的に胸の中で呼びかけた。
 (ーーギャングで生きようと、いったん定めたンだから、
転向なんてできないよな。
俺たちのやり方で、勝っていかなきゃしょうがないンだ)」
〜後略 P53より引用。
 
長い引用になって申し訳ないが
オレはギャングを「チンピラ」とか「ロックンローラー」に
置き換え肝に銘じて生きている。
 
お。そろそろオレの番だ。若造どもをぶちのめしてくるか。
 

カオル入院録 2003年08月14日(木)

  2003 8/14(thu) 21:10pm   ずっと雨が降っている。寒いくらいだ。


気がついたら手術は終っていた。
どうやら全身麻酔だったようだ。
しばらくすると下腹の辺りが痛みだした。
大騒ぎして痛み止めを打ってもらったが全然効かない。
オレはアル中だったし風邪薬や睡眠薬などを
年中ガリガリしてたので耐性ができているらしい。
1時間ぐらい我慢してまた打ってもらったが
アタマがボーっとはするものの痛みは変わらない。
また1時間後に頼んだがアブナイからこれで最後ですよと渋々打ってくれた。
 
痰がからむけれど咳をすると傷が痛い。
看護婦さんは他の患者の世話で忙しそうだし
それぐらいで何度も呼んだら悪いのでなんとか自力で吐く。
手術後はそんな気分になれないはずと言われていたが無性にタバコが吸いたい。
 
シビンを使うと重病人みたいで嫌だったから
点滴をしたままヨロヨロと無理矢理トイレに行く。
しかしそのスタンドがボロくて真直ぐに動かない。
代えてくれと頼んだがそれしかないらしい。
看護婦さんがキャスターに油を差してくれたがだめ。
めんどくさくなって点滴持ったまま小便してたら
血が逆流してきてビビった。
 
夜中の病院は思いのほかいろんな音がする。
何かのブザーやアラームの音・検査器具の触れ合う音。
イビキ・咳き込む声・飴のようなものを舐める音。
トイレの音・ナースコール・そして多分オナニーをしている音。
そんなこんなが気になり神経が擦り切れそうになる。
イライラして眠れないのでずっと待合室みたいな所にいた。
ロボットの絵を描いていたけれど痛いからヘボなのばっかり。
看護婦さんは一晩中忙しく働いている。きっと人数が少ないのだ。
本当に大変な仕事で当たり前だがパンツを売るのとは訳が違う。
どうしてニコニコしていられるのだろう。オレには絶対に無理だな。
さっきわがまま言ってゴメンなさい。もういい子にしてます。
 
結局うとうとしただけで朝になった。
痛み止めの座薬も勝手に何度も入れたがずっと痛い。
朝食は納豆だったし箸をなくしたみたいなので
白米にふりかけをかけオニギリにして食べた。
ひと晩我慢したがもう限界でタバコを吸いに外へ出る。
ガソリン臭い風がひさしぶりの悪友みたいだ。
よ。カオル。なにしょぼくれた顔してんだよ。
うるせえな。オレは大手術だったんだよ。
そうかい。かわいい看護婦さんはいたかい?
ああ。みんな優しくていい人だったぜ。
心底タバコがうまくて深く深く吸い込んだ。
頭がクラクラするのもなんだか楽しくてたまに禁煙してみようかなあと思った。
 
執刀医の許可がでたので10時過ぎには退院させてもらった。
病院を出ると務めを終え白衣を脱いだ看護婦さんたちとすれ違う。
ありがとうございました。御迷惑おかけしました。
手術をしてくれた先生にもヨロシクとお伝え下さい。
 
帰りにコンビニでジュースと爪切りを買う。
入院中足の爪が気になって仕方がなかったのだ。
 

行ってきます。。。 2003年08月11日(月)

  2003 8/11(mon) 10:55am   晴れてるからプール行きたいけどダメなんだ。


あーキンタマいて。
それなのに日記書いてるオレは偉いなあ。
でも書くことない。
考えんのめんどくさい。
 
キリンジの「エイリアン」のメロディーが
頭の中をグルグル。
素晴らしい曲。
 
ヒマだから今日は霊能者にでもなるか。
「あなたの先祖のネアンデルタール人が埋まってる場所の上に
 カラオケボックスが出来てうるさいと怒っています」
 
医療ミスしたら電気あんまの刑だぞ。
ヘンなとこ切るなよ。
特にちんこ。
 
あ。毛そられるんだった。
ちんこつるつるだ。
かっちょわりー。
 
保険のひとつでも入ってりゃあよかったと思うけど
いまさら入れてくんないだろうしな。
まあよい。
オレは自分がぴんぴんしてるほうに賭けたのだから。
負けたけど。
 
今年はプールダメかなあ。
おねいちゃんと遊べねえなあ。
 
死んだふりして看護婦の気を引くか。
「う。くるしい。最後に激しいチューを。」
 
じゃあ病院のしたくするから。
またね。
 


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