カオルの不定期日記



トロ君かく語りき 2003年05月18日(日)

  2003 5/18(sun) 15:45 pm 今日も肌寒い。5月ってこんなに寒かったかな。


ネコのトイレを掃除する。
ネコのトイレはとても臭い。
それはまぎれもなく現実のニオイだ。
 
「おい。カオル君。さっさと掃除しろよな。
アンタがスランプだろうが
ソトでイヤなことがあろうが
ウツだろうがアル中だろうが
そんなことはオレたちには関係ないんだよ。
 
アンタは去勢とか言ってオレのキンタマとったろ。
ソトはアブナイからって網戸を開けてくれないだろ。
つまりオレたちはアンタの判断で
生態系から切り離されたのだよ。
もちろんオレたちはタダ飯食えるし
安心して眠れる環境に対して感謝している。
しかしそれは結果だ。望んだわけじゃない。
ヒドイ言い方をあえてするけどアンタが勝手にやったことだ。
 
さっき悪夢にうなされてたのも知ってるし
いい曲ができなくて落ち込んでるのもわかるけど
ちょっとトイレが汚れてきたぞ。
早くしないとピアノの上にウンコしちゃうぞ。
それとたまには煮干しが食いたいぞ。」
 
トロ君はおとなしいネコなので
もう少し優しい言葉を使うと思うが
ネコたちは大体こんな感じのことを思っているはずだ。
面倒くさいがピアノを汚されたら困る。
はいはい。この日記書いたらすぐやりますのでもう少しお待ちを。
 
少年にガソリンをかけ火をつけたといういヒドイ事件があったが
犯人の男がもしネコを飼っていたらそのトイレは長い間放置されていたはずだ。
現実との繋がりをなくしたとき人は想像を超えた恐ろしいことをしてしまう。
ネコのトイレ掃除は臭くて面倒くさいけれどとても大事なことだと思う。
 

コーヒーと紅茶あなたはどっち? 2003年05月14日(水)

  2003 5/14(wed) 19:35 pm  とても寒い。雨も降っている。


とにかく今日は街ですれ違う人々が
すべて敵に見えたのだ。
時々オレは理由もなくそうなってしまうことがある。
 
地下鉄で隣に座った中年男性の
無精ヒゲの生え方が気に入らないし
歩きながら電話をしている少女の
イヤリングの揺れ方が気に入らない。
若いストリートミュージシャンが唄う
曲のコード進行が気に入らない。
おい小僧。何でそこをBmにするんだよ。
 
地下鉄を降りあてずっぽうに
出口を選んで地上に出た。
交差点ごとに沢山の警官がいる。
何か事件があったのか交通安全のキャンペーンなのか
アイドルが1日警察署長でもやってそうな混み方だ。
いずれにしてもそれは世界で最も無意味なイベントのひとつ。
 
ポリスマンはオレを捕まえたくてうずうずしているようだが
本日のオレはケツの穴まで調べられても
現在の日本の法律では逮捕できないほど潔白なのだ。ザマアミロ。
でも取調室に軟禁されごく初歩的な拷問でもされたら
やってもいない罪をベラベラと告白しそうな自分が怖い。
 
どこかのカフェテリアから甘いシナモンドーナツの香り。
もし運良くそれにありつけるとしたら
オレはコーヒーと紅茶のどっちを注文するのだろう。
アールグレイも悪くないのだが酸味の強いコーヒーがよいな。
酸味の強いコーヒーとシナモンドーナツ。
それはこの世界で最も正しい選択のような気がする。
 
さっきより雨が強くなって来たのだけれど
傘のないオレはすでにずぶ濡れなのでこれ以上濡れようがないのだ。
もうすぐこの街は夜の化粧を始めにぎやかに暮れていくはずだ。
 

楽屋:サブマリンデイズ 2003年05月10日(土)

  2003 5/10(sat) 23:00 pm 数えたわけじゃないけどいつもより星が少ない気がする。


いちばん低いところで暮らしている。
だから色々なものが沈んでくる。
例えばそこは海の底で
グチやため息だけがあぶくになって
ユラユラと登っていく。
 
そんなイメージで「サブマリン」という曲を書いたのが4年前。
何度かライブでも唄ったのだがなんか違う。
気に入らないので部屋の隅に放っていたのだが
最近また作り替えて唄ってみた。
でもやはり何かが足りない。でもそれが何なのかわからない。
 
「ラブレター」や「ジェネレーションズ」は
その曲だけで詩が完結しているのだが
「サブマリン」のような曲はその歌詞以外の世界や
前後左右のストーリーの方が大事だということに
気がついたのが5月7日「詩人バッカ」の2日前。
じゃあそれを詩にして朗読すればいいのかと思った途端
頭のどこかに溜まっていた言葉達が
すごい勢いで流れてきて書くスピードが追いつかない。
 
明日はCLUB24のライブ。7日も午前中だけ学校がある。
時間も足りないし寝ないとカラダが持たないのだが
言葉達は許してくれない。「オレタチモ7カニライトヲアビタイ。」
満員電車でも食事中でもペンを走らせ
歩いている時はツインピークスのクーパー捜査官のように
MDウォークマンにぶつぶつ録音する。
そんな風にして書き殴ったものを
最終形に仕上げたのが5月7日の午前5時。
 
本当に疲れたし眠かったのだけれど
書き上げたときは本当に嬉しかった。
そして何より嬉しかったのはそれをライブで発表できたこと。
しかもそれを沢山の人がアクビもせずに聴いてくれたこと。
前にも書いたがこの世で誰にも聴いてもらえない唄ほど悲しいものはないのだ。
 

ジャンク・お見合い・ガラナ 2003年05月08日(木)

  2003 5/8(thu) 23:05 pm ずっと寝ていた。Tシャツだけじゃ寒かったかな。


ドクターペッパーが好きだ。
あの賛否両論しかないクセのある味が好きだ。
健康に良い所などひとつもない。
炭酸飲料とはこうあるべきだ
コカコーラ・ペプシがストーンズ・ビートルズとしたら
ドクターペッパーはドアーズやスライといったところか。
 
何を隠そうコンビニの冷蔵庫を見て愕然としたのだ。
どのジュースも白い歯キラリ健康的に笑ってやがる。
ビタミンB1配合・レモン20個分のC・オリゴ糖入り・100%
ダイエット・必須アミノ酸・カロリーゼロ・天然水・脂肪燃焼。
なんか見合い写真のプロフィールみたいだな。
「学生時代にテニス部主将。ダイバー免許あり。
 英検3級。趣味は音楽鑑賞。」だから何よ。遊んでただけじゃん。
 
それより子供ができたときの教育方針はなんだ。
セックスは好きか嫌いか得意か不得意か。
酒は飲むのかギャンブルはするのか。整形に対してどう思うか。
信じている宗教はあるのか。そして何より結婚対しての価値観は。
 
ちなみに喫茶室ルノアールには
「コアップ・ガラナ」というジュースがある。
これも相当にクセのある味でオレは大好きだ。
怪しげな琥珀色。絶対にカラダに悪そうな味。
麻薬が入っているといわれてもうなずきそうなニオイ。
都会でしか暮らせないオレの嗜好にピッタリだ。
こいつを例えるならジャンクの申し子マリリンマンソンか。
他の喫茶店やコンビニ・スーパーでも
見かけたことはないのでたぶんルノアールでしか飲めない。
確かにあまり売り上げになりそうもないが
オレのようなファンは絶対に少なくないはずだ。
昨今の健康ブームなどにめげずその味を守り続けて下さい。
来週あたり久々に行ってみようと思ってます。
 
なんだかチクロたっぷりのジュースで舌を紫に染めていたころが懐かしいぜ。
 

カオル 地獄のGW 2003年05月05日(月)

  2003 5/5(sun) 0:59 pm   丸二日まったく外に出てない天気わからず


ものすごく大変だ。
海賊盤に収録する曲を選ぶため1991年頃から現在までの
現存しているライブや自宅デモテープ等を整理した。
全ての音源を編集しやすいようにMDにダビングしたのだが
最終的にその数はMD約140枚。
たいていの事には驚かなくなっていたオレ様も
これを全部チェックするのかと思ったらさすがに青ざめたよ。
先日ダイエットは粗食と夜遊びだと書いたがこの方法も効く。
個人差はあるだろうがMD100枚チェックすると2kg減る。
 
まず収録予定曲を探しトラックマークをつける。
どのバージョンがいいか判断するために
その曲ごとに別のMDにダビングする。
それだけでも結構大変なのだが
内容を確認するためにずっと聴いていなきゃならいのがつらい。
だいたいオレはkaoruとかいう人の唄がそこまで好きな訳ではないのだ。
 
このライブテイクはいいな決まりだろ。なんて聴いていると
ラストのサビあたりでカセットが切れていたり携帯が鳴ったり
致命的なミスをしたり客がくしゃみしたりでなかなか上手くいかない。
うっかり寝てしまい完成したMDを消してしまったこともある。
 
それでもいいテイクに巡り合えると本当に嬉しい。
不思議なものでそういう日のライブは日付けまで覚えていたりする。
ライブというのは本当に生モノ・一度きりのモノで
たぶん客ひとりひとりの温度や精神状態まで影響しているのだな。
 
CDの定価だが経費と労力をプラスした金額を
初回予約数で割ってやろうかと本気で考えた。
それだと絶対赤字にならないし苦労も報われる。
しかし予約が10枚ぐらいしかないと
単価が最新型のダッチワイフぐらいになってしまう。
 
ゴールデンウイーク中ずっとその作業をしていたが
全行程のやっと半分を過ぎたというところか。
現在寝不足で丁寧な言い回しをする余裕がないので直球を投げるが
買わない野郎は家族・友だち子々孫々まで悪質な呪がかるであろう。合掌。
 

ホンキートンクブルース 2003年05月01日(木)

  2003 5/1(thu) 18:45 pm   もう夕方だ。晴れていたみたいだがなんとなく肌寒い。


下北沢440の楽屋にロジャーが来てくれた。
同じビルの251でライブをするらしい。
出番が終ったら観にいこうと思ってたのだが
知らぬ間に客席の隅で眠ってしまった。
あいさつもしないで帰っちゃってゴメンね。
たぶん山田君のワンマンには行けると思う。
 
10年ぶりぐらいにホカリタロウ君にもバッタリ。
昔は3畳ぐらいのアパートでビスケットを齧り
変な音楽ばっか聴いていたのにいまではすごい会社の偉い人。
あげるというのにCDを買ってくれたしタバコもくれた。
そういえばオレにピアノを教えてくれたのはタロウ君だったな。
さらなる出世をなんとなくだけれど願う。
あの曲は確か「横浜ホンキートンクブルース」。
 
東京に戻ってきたとヒロカズから電話があった。
円山町のペントハウスを改造して住んでいるらしい。
元気そうだと約束通り言いふらしといてやるぞ。
 
家に帰ってすぐ寝ようと思ったのだが
ゆっけが発情中で大変にうるさい。
なんとか気をそらそうという目論みで
もらったシャボン玉を吹いて遊んでやった。
床が泡まみれになったので拭くと
シャボン玉は洗剤なので結構綺麗になる。
それが面白くて真夜中に掃除をすることになってしまった。
 
マナーモードにしていた携帯にはメッセージが5本。
仕事の話・知合いが自殺・電話番号の変更
夜遊びの誘い・電波が悪く内容が聞き取れないもの。
すでにみんな寝ているだろうし連絡はしなかった。
ジタバタしたところで死者が蘇るわけでもない。
  
気がついたらもうすっかり朝になっていた。
とてもふしだらな夢を見たような気がする。
 


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